宿を営む夢を蔵王町で叶える

蔵王町に移住した方

山岸 周平 さん

職業

ペンションオーナー(ペンションそらまめ)

出身地

長野県生まれ(東京都から移住)

蔵王連峰の麓に、長年にわたり愛されている「ペンションそらまめ」があります。
このペンションの新オーナーになった山岸周平さん。「宿屋のオヤジになりたい」という夢を、ペンションそらまめで叶えました。

宿屋のオヤジという夢

山岸さんは20代前半の頃からペンションを利用しており個人宿の温かい雰囲気が心地よく「いつか自分も経営してみたい」と思うようになったそうです。
10年ほど前から、趣味の山登りや自転車旅で世界遺産のある場所を中心に全国の山々を巡るようになり、旅先の宿泊ではペンションやゲストハウス、宿坊等を利用する機会が多くなります。各地で利用を重ねる中でその良さを再認識し、宿を営みたい考えは強くなっていきました。
また、この頃、ペンションそらまめの利用がきっかけで、オーナーやそのご家族と連絡を取り合うようになります。

「定年後よりも、動けるうちに動こう。」
山岸さんは、宿を営むという夢のため一大決心。それまで勤めていた消防の仕事を辞め、山小屋の小屋番(管理人)に転身します。山小屋の仕事は、宿泊業務のほか、山の食材調達(山菜や茸採り、狩猟など)、登山案内や自然案内、捜索や救助活動などと幅広く、大変やりがいを感じていたそうです。しかし、山小屋から下りるのは月に1回、妻とも離れ離れの暮らし。山小屋で働くのは3年間だけで、その後は独立しようと決めていました。

ペンションそらまめオーナーに

宿を営むための物件を探す中、ペンションそらまめのオーナー家族の方と「宿をやりたい」と話をしていたところ、驚きの提案を受けます。

「ペンションそらまめを引き継いでみないかい?」

思いがけない提案。このことを、宿を営む夢を支えてくれていた妻に相談したところ、とても喜んでくれたこともあり、引き継ぐことを決意します。

こうしてペンションそらまめのオーナーとなり、宿を営む夢を叶えた山岸さん。
現在の暮らしは、ペンション業務のほか時間があれば畑仕事(収穫した野菜はペンションの食事で振舞われます。)に、ご近所さんの手伝いと忙しい毎日を過ごしています。

蔵王町は、「もともと山好きということもあるけど、山谷や田畑、牧草地など景観が良い。そして、山が気軽に楽しめる。」と気に入っています。「カブ(バイク)で走るのが楽しい。買い出しの時に寄り道を楽しんでいます。」と移住生活ならではの楽しみもできました。
「今後は、趣味の山登りや山小屋の小屋番を務めていた経験を活かして、蔵王の自然の楽しみ方を提案しながら旅人や登山者を応援する宿にしていきたい。」
と、新たな夢に向かって進む日々が続きます。